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花田 磨砂也; 関 孝義*; 高戸 直之*; 井上 多加志; 森下 卓俊; 水野 貴敏*; 畑山 明聖*; 今井 剛*; 柏木 美恵子; 坂本 慶司; et al.
Fusion Engineering and Design, 74(1-4), p.311 - 317, 2005/11
被引用回数:7 パーセンタイル:44.84(Nuclear Science & Technology)原研10A負イオン源を用いて、JT-60U負イオン源の問題点の1つである負イオン源内の負イオン密度の空間的不均一の原因について、実験的に調べた。測定の結果、ビームの空間分布はJT-60U負イオン源同様フィルター磁場に対して垂直な高さ方向(長手方向)に非対称であり、上半分領域の強度は下半分の約60%80%程度であった。また、この時のプラズマ電極近傍の電子温度は高さ方向に対して均一なフィルター磁場を形成しているにもかかわらず不均一であり、上半分領域では13.5eVで、下半分領域ではほぼ1eV一定であった。高速電子の軌道を計算した結果、この高い電子温度の原因はカソードから放出した高速電子がイオン源の上部壁近傍に存在する10Gauss以下の領域を通って、フィルター磁場を飛び越えて、プラズマ電極に漏れ出すためであることが明らかになった。そこで、プラズマ電極への高速電子の漏れ出しを抑制するために、計算で予測された位置に、5cm5cmの閉止板を取り付けた。その結果、イオン源上部の電子温度は1eV程度まで減少し、上半分領域における負イオンビームの一様性も大きく改善され、20%程度ビーム電流値が増加した。本研究により、負イオン密度の不均一性の原因の一つは高速電子のプラズマ電極への漏洩であることが明らかになった。
工藤 博*; 島 邦博*; 石原 豊之*; 竹下 英文; 青木 康; 山本 春也; 楢本 洋
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 90, p.533 - 536, 1994/00
チャネリング条件下でMeV/u領域のイオンと結合電子との2体衝突過程で生成される2次電子の分光測定により、イオン・固体相互作用に関係する興味ある結果を得たので以下の項目に係わる報告を行う。1)単結晶中の化学結合に関係する電子の実空間での分布。2)固体中を運動する高速重イオンの遮蔽効果。3)イオンのシャドウイング・パターンの可視化。4)表面数10層の格子不整の解析。
土井 健治; 出井 数彦; 大津 仁; 富満 広
Radiat.Eff., 26(1-2), p.129 - 133, 1975/02
シリコン単結晶薄膜を透過した1000KeV電子線のエネルギー分析を、超高圧電子顕微鏡に設置したエネルギー分析器を用いて行なった。結晶は220ブラック反射の方位におかれ、結晶厚さをブラック反射の干渉高により求めた。1000の厚さにおける透過電子線のエネルギースペクトルを測定した。測定結果の解析より損失確率の値(平均自由行路の逆数)がプラズモン励起、L殻X線励起についてそれぞれ0.520.0210、1.50+0.0210と求められた。
代田 皓平*; 土井 健治; 出井 数彦; 富満 広; 大津 仁; 谷中 隆志*
High Voltage Electron Microscopy(Proc.3rd Int.Conf.on HVEM), p.129 - 135, 1974/00
原研に設置された1,000kV超高圧電子顕微鏡に用いられるエネルギー分析器の構成及び予備実験の結果を報告する。I.中間レンズの色収差を用いる方式と、II.中間レンズ、回折レンズの火面における色分散を用いる方式の2方式について試験を行ない、エネルギー分散60mm/2kV(1,000kVにおいて)の値を得た。像面との対応も良好であった。